越谷市から関取誕生
平成27年1月28日に行われた大相撲春場所(3月8日初日)の番付編成会議で、本市出身力士、堀切(本名堀切洸助、錣山部屋)の新十両昇進が決まりました。しこ名を「阿炎」(あび)と改め、春場所から十両の土俵に上がります。本市出身の関取(十両以上の番付力士)は、平成8年に引退した大若松(大鵬部屋)以来となります。
阿炎が相撲を始めたきっかけは、例年6月に出羽公園相撲場で行われる「わんぱく相撲越谷場所」(越谷青年会議所主催)。小学生が参加するこの大会に、体の大きかった阿炎は西方小学校の先生の勧めで1年生のときから参加しています。
「1年生、2年生のときは優勝できましたが、3年生のときに初めて負けました。悔しかったですね」
この負けを機に、草加相撲練修会に通い始め、実力をつけます。そして、大相模中学校在学時には、第39回全国中学校相撲選手権大会で個人戦3位に入賞。千葉の流山南高校相撲部時代には高校総体ベスト16に輝いたほか、第61回選抜高校相撲十和田大会で個人戦3位に入賞しました。
「成績が上がり、勝つのが楽しくなりました」
流山南高校を卒業後、練修会の監督が錣山親方(元関脇・寺尾)の後輩だった縁で同部屋に入門。
平成25年夏場所に初土俵を踏み、所要11場所の早さで新十両に昇進しました。
西幕下二枚目で迎えた初場所千秋楽で、東龍を倒し5勝目を挙げたときは、
「思わず土俵の上でガッツポーズをしたかったくらい」
十両に上がれるかもしれないといううれしさのあまり、取り組み後、震えが止まらなかったといいます。
十両昇進決定後、錣山親方からは、
「関取になったからといって慢心しないこと。今までのお前で上がってこられたのだから、変わらずにこれまでどおりやりなさい」
と話があったそうです。
「目標は、親方の番付(関脇)を越えることです」と話す阿炎。突き押しを得意とする20歳のホープの今後の活躍が楽しみです。